クラウドサービス
クラウドサービスの種類
クラウドサービスには主に下記の3種類がある。
- SaaS (Software as a Service)
- PaaS (Platform as a Service)
- IaaS (Infrastructure as a Service)
SaaS
- 必要な機能を必要な分だけインターネット経由で利用できるようにしたソフトウェア。シングルシステム・マルチテナント方式で提供されるものを指す。
- ASP(Application Service Provider)の進化したものとも言える。
- 「SaaS」はSalesforce.com社が1999年に提唱した。Salesforce.com社はCRMによって提供されることが多かったパッケージをSaaSで提供するようになったSaaS専業ベンダー。
- 日本では2009年頃からASP事業者が呼称をASP→SaaSへ変え始めた。
- 従来のASPとの違いは、Ajax等のWeb2.0技術によるUIの進化、ネットワークの高速化、マルチテナント技術、ユーザーカスタマイズサービス、機器の進化によるサービスの性能向上などが挙げられる。
- SaaS(Software as a Service)は”サース”と発音するのが一般的。
PaaS
- Salesforce.com社が2007年に提唱。従来から同社が提供していたSaaSの構成要素をPlatformサービスとして提供することにより、ユーザーがサービス構築をできる利用形態にしたもの。Salesforceのプラットフォーム部分であるDB、ロジック、ワークフロー、API構造はほとんどのアプリケーションの構成要素になる。
- PaaSを使うと従来システム化できなかったようなロングテール的なニーズに応えられる。Web2.0がコンテンツの主導権がユーザーに渡ったものとすれば、PaaSはエンタープライズ2.0とも言える。
- 仮想化技術を使っているだけのIaaSに比べると、スケーラビリティや生産性の面で開発者の負荷を減らしている。ミドルウェアまで提供されている反面、開発言語は限定される。
- PaaS(Platform as a Service)は”パース”または”パーズ”と呼ぶのが一般的。
IaaS
- 2006年後半にSavvis、BlueLock、ZDNet、Tier3などがIaaSと言い始めた。2006/3にHaaSという言葉をエコノミストのNicholas Carrが使ったが、あまり普及しなかった。
- 仮想化されたコンピュータ基盤を、インターネット経由のサービスとして提供するもの。サーバやソフトウェアやデータセンターのスペースを自分で購入する代わりに、アウトソースされたサービスとして購入する。利用レベルに応じた従量制で課金される。ウェブホスティングやサーバ仮想化の進化系。
- 開発者は好きなOS、ミドルウェアをインストールし、アプリケーションを開発できるが、スケーリングは開発者自らが検討する必要がある。
- IaaS(Infrastructure as a Service)は”イアース”または”アイアス”と呼ぶのが一般的。